デザインを決める
洋服を作る為にはどのような工程があり、どのような資材が必要なのか解説します。
先ずは、「デザイン」
デザインをもとにすべては進みます。洋服には様々な「アイテム」や「シルエット」「ディテール」があります。
例えばジャケット。
ここからは「JK」と一部省略します。ジャケットと単に行っても、テーラードJK、ノーカラーJK、サファリJK、ダウンJK、ミリタリーJK、デニムJK、フライトJK・・・ジャケットと単に行っても沢山あります。ここではテーラードJKというアイテムを掘り下げてみていきます。
テーラドジャケットという「アイテム」服種が決まりました。
次に「シルエット」
洋服の輪郭を指します。細身のタイトシルエット、流行りのオーバーサイズのビックシルエット、ショート丈やロング丈などシルエットも様々。
そして「ディテール」
洋服の細部を指します。
“前開き”はシングル?ダブル?“襟”にも種類があります。ノッチドラペル、ピークドラペル、ショールカラー、ゴージ(襟刻み)の位置は高め?低め?次に“ベンツ(ベント)”動きやすくする為の裾の開きの事ですが、後ろ中心に入れるのか、両サイドに入れるのか、不要なのか。これもデザイン。
そして“ポケット”。
ポケットにも様々な種類があります。ポケットそのものが表に出るパッチポケット、見た目がスマートな玉縁ポケットや箱ポケット、ポケットの配置もデザインです。
最後に“袖口”。
飾りボタンをあしらった実際は開かない、開き見せ。開閉できる本開き。袖口もデザインのひとつです。
洋服のデザインは、全体をイメージ付けるシルエット(形)だけではなく、ディテール(細部)も重要なデザイン要素です。更には、生地や付属(ボタンやファスナー)や縫製仕様もデザインの一部です。デザインに順番はありません。全体像から詳細を形作ってもいいですし、素材ありきで考えてもいいです。付属から派生したデザインでも勿論ありです。デザインは自由です。アイデア次第です。誰でもデザイナーになれます。しかし、ブランディングをする前提で商品のデザインをするのならば、ブランドコンセプトやブランドアイデンティティを意識することも忘れずに、デザインを楽しんで下さい。
最後に、デザインをしたいけど絵がちょっと苦手。それで構わないと思います。なんとなくでもいいので描いてみましょう。そこに文字でどんどん補足しましょう。絵が上手、下手よりも、こういったものが作りたい。という具体的なものがデザインになります。
洋服の場合、デザインから完成までの工程が少々長いですが、頭の中で描いたものを形にするその工程に楽しさがあります。即物的な楽しさを求める傾向がある世の中で、ちょっと時間はかかりますが、熟考しながら洋服をデザインすることは感動の第一歩です。実際に自分がデザインした洋服を手にすればきっとその魅力、感動を味わうことができるはずです。