縫製
縫製とは布を縫い合わせて服を作る事です。
布帛(織物)とニット(編物)では縫製方法が異なります。布帛に関して話を進めます。
基本的な本縫いの場合、手縫いでは針と一本の糸で上下に縫います。ミシンの場合は針が一本、上糸と下糸の二本の糸で縫います。上下で縫った方が丈夫かつ短時間で縫う事ができます。布をはぎ合わせるには本縫いミシンがあれば、基本的に大体の洋服を縫う事ができます。
そこで、縫製で知っておくべき知識は、布端の処理を含め、縫製仕様をどうするかという問題です。
一般的な洋服の布端はロックミシンという機械で処理されています。(手持ちの洋服を裏返しにすると仕様がわかって面白いです)布端がほつれてこないように、何本もの糸でかがってある処理方法です。
本縫いミシンで仕上げるには、折り伏せ縫い、袋縫い、三つ折り縫い、他にも様々な仕様があります。布端の処理方法は、本縫いミシンを用いたり、ロックミシンのような特殊ミシンを用いたり、実に様々です。
縫製仕様の選択基準は以下の通りです。生地の性質、デザインとの適合性、着心地、コスト、などです。縫製仕様もデザインの要素のひとつです。縫製仕様やミシンの種類に関する知識はデザインの幅を広げることが出来ます。
また、縫製工場によって保有しているミシンは異なります。本縫いミシンは大抵の工場にはありますが、特殊ミシンになると千差万別です。特殊ミシンはマシンそのものの金額が高かったり、使える技術者も限られている場合があります。また、特殊ミシン加工の専門工場もあります。
いずれの場合も、量産をする際は生産管理者が、デザイナーの意向を汲み、適切な工場をマッチングさせる必要性があります。