カーボンニュートラル
2020年から運用開始した“パリ協定”(気候変動問題に関する国際的な枠組み)に加えて“SDGs”(持続可能でよりよい世界を目指す国際目標)など、地球環境を配慮したサスティナビリティな視点は、今日を生きる我々に決して無視できない大切なものです。
ファッション業界が取り組むサスティナビリティな取り組みについて前回触れましたが、今回取り上げたい内容は、【カーボンニュートラル】についてです。
ファッションとカーボン?関係あるの?関係大有りです。世界の二酸化炭素排出量のおよそ10%をファッション産業が占めていると言われています。二酸化炭素排出についてファッション業界も真剣に向き合うべき時代です。
それではカーボンニュートラルについて説明します。カーボンニュートラルとは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、森林などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
カーボンニュートラルの目指す先は、脱炭素社会です。
なぜカーボンニュートラルを取り組む必要があるのか?説明するまでもないですが、国内外で発生している気候変動、災害の原因は温室効果ガスです。今後も豪雨や猛暑のリスクが更に高まることが予想されています。温室効果ガス排出量を削減しなければ、私たち人類や全ての生き物にとって未来はありません。
2020年臨時国会の所信表明演説において菅総理大臣は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。
ファッションの話から大分飛躍するように感じるかも知れませんが、飛躍したのではなく、ファッションが業界が遅れているのです。脱炭素社会への実現へ向けて各産業では様々な取り組みが行われています。カーボンニュートラルの取り組みに対して、ファッション業界は遅れていると述べましたが、海外では【カーボンフットプリント(Carbon Footprint)】を用いてカーボンニュートラルの実現に取り組んでいる企業があります。
カーボンフットプリントとは何でしょうか。次回に続く。