ODMとは、「Original Design Manufacturing」の略です。製造に加え、前段階の製品企画からデザインまでを行うことと訳されます。

上記の【OEM】と形態はとても似ていますが、ODMの場合は、製造部分だけにとどまらずデザインまでも手掛けます。ですが、OEMと同じく、販売される商品にはアパレルメーカーのブランド名が縫い付けられます。ODM企業の記載は基本的にありません。

デザインも製造もすべて手掛けているのになぜでしょう。

理由はOEMで解説した事と同じです。90年代からSPA（製造小売業）と呼ばれるビジネスモデルがもてはやされ、消費者ニーズに迅速に対応するマーケットイン（売り場起点）の考え方が強まった結果、従来の商品企画から、生産、店頭着までの一連の流れを賄いきれなくなってしまったり、クイックな期中商品が必要になったりと理由は様々ですが、結果、ODM企業に依頼して商品を納めてもらうODMというスタイルが定着しました。

ODM企業は様々なアパレルメーカーと取引をする為、各ブランドに合わせた、企画力、生産背景を持っています。そして、自社ブランドを運営しながらODMを請け負う会社もあります。表には見えませんが、一枚の洋服に色々な背景やストーリーが存在しています。